スワップポイントについて解説

スワップポイントとは、ポジションを翌日に持ち越す際に発生する金利差調整額のことを指します。具体的には、通貨ペアの2国間の金利差によって決定されます。スワップポイントは、日をまたぐポジションに対して、プラスのスワップ(金利収入)またはマイナスのスワップ(金利支払い)として反映されます。

スワップポイントについて

スワップポイントの仕組み

  • 金利差: それぞれの通貨には金利が設定されており、通貨ペアの金利差がスワップポイントに影響します。例えば、金利が高い通貨を買い、金利が低い通貨を売る場合、金利差がプラスとなりスワップポイントを受け取ることができます。
  • ロールオーバー: FX取引では通常、ポジションは1営業日ごとに自動的に決済されますが、翌日に持ち越す場合はロールオーバーが行われ、スワップポイントが適用されます。
  • ブローカーの設定: 各ブローカー(FX業者)によってスワップポイントの設定は異なるため、同じ通貨ペアでもブローカーごとに異なるスワップポイントが適用されています。
  • スワップポイント3倍デー:ブローカーによって、スワップポイント3倍デーが開催されています。週末(土日)が為替市場が動いていないためその分のスワップを3倍デーで返還されます。
スワップポイントと3倍デーの確認方法
STEP
通貨ペアをタップする

USD/JPYのスワップポイントと3倍デーの日程を確認していきます。

STEP
設定を選択する

通貨の諸条件を見ることができます。

STEP
スワップポイントを確認する・レート倍率を確認する

下にスクロールします。

スワップポイントとレートが確認できます。

水曜日が3倍デーとなっています。

スワップポイントの計算例

例えば、USD/JPY(米ドル/日本円)の通貨ペアで取引を行い、アメリカの金利が5%で日本の金利が0.1%であった場合、USDを買ってJPYを売るポジションを持つと、金利差4.9%(5% – 0.1%)が適用され、プラスのスワップポイントを受取ることができます。

受取れるスワップポイントは各業者により異なりますので、FX業者HPで確認する必要があります。

円建て口座にて『USD/JPY(契約サイズ10万、少数桁3桁)』を『1ロット』買い、買いスワップが『10.20』であった場合

例1)円建て口座にて『USD/JPY(契約サイズ10万、少数桁3桁)』を『1ロット』買い、買いスワップが『10.20』であった場合

(100,000 × 0.001) × 1Lot × 10.20 = 1,020JPY/日

円建て口座にて『EUR/USD(契約サイズ10万、少数桁5桁)』を『1ロット』買い、買いスワップが『-7.27』であった場合

例2)円建て口座にて『EUR/USD(契約サイズ10万、少数桁5桁)』を『1ロット』買い、買いスワップが『-7.27』であった場合

(100,000 × 0.00001) x 1Lot × -7.27= -7.27USD/日
-7.27USD x (USDJPY:150の場合) = 1,951JPY/日

スワップポイントで生活をする場合

円建て口座にて『USD/JPY(契約サイズ10万、少数桁3桁)』を買い、買いスワップが『10.20』のときに月10万円をスワップポイントで稼ぎたい場合に必要な『ロット数』

例1)円建て口座にて『USD/JPY(契約サイズ10万、少数桁3桁)』を買い、買いスワップが『10.20』のときに月10万円をスワップポイントで稼ぎたい場合に必要な『ロット数』

(100,000 × 0.001) × 1Lot × 10.20 = 1,020JPY/日
100,000÷30日(月の日数)=3,333JPY/日
3,333JPY/日÷1,020JPY/日=3.3Lot

USD/JPY3.3Lotを保有し続けた場合、1カ月(30日)で10万円を獲得することができます。

レバレッジ毎に必要な最低資産額

では、3.3Lot保有するために必要な資産はどのくらいになるのかは以下の通りです。

レバレッジ1,000倍100,000通貨×3.3Lot×150円『USD/JPYレート』÷1,000倍=49,500円が必要
レバレッジ2,000倍100,000通貨×3.3Lot×150円『USD/JPYレート』÷2,000倍=24,750円が必要
レバレッジ無制限100,000通貨×3.3Lot×150円『USD/JPYレート』÷21億倍=手数料分約2,310円が必要

実際の取引では、為替の値動きを考慮する必要があるため、ロスカットされないように、さらに余裕資金を口座に入れておく必要があります。


円建て口座にて『EUR/USD(契約サイズ10万、少数桁5桁)』を売り、売りスワップが『1.93』のときに月20万円をスワップポイントで稼ぎたい場合に必要な『ロット数』

例2)円建て口座にて『EUR/USD(契約サイズ10万、少数桁5桁)』を売り、売りスワップが『1.93』のときに月20万円をスワップポイントで稼ぎたい場合に必要な『ロット数』

(100,000 × 0.00001) x 1Lot × 1.93= 1.93USD/日
1.93USD x (USDJPY:150の場合) = 289.5JPY/日

200,000÷30日(月の日数)=6,667JPY/日
6,667JPY/日÷289.5JPY/日=23.0Lot

EUR/USD23.0Lotを保有し続けた場合、1カ月(30日)で20万円を獲得することができます。

レバレッジ毎に必要な最低資産額

では、23.0Lot保有するために必要な資産はどのくらいになるのかは以下の通りです。

レバレッジ1,000倍100,000通貨×23.0Lot×1.08555『EUR/USDレート』×150円『USD/JPYレート』÷1,000倍=374,515円が必要
レバレッジ2,000倍100,000通貨×23.0Lot×1.08555『EUR/USDレート』×150円『USD/JPYレート』÷2,000倍=187,257円が円が必要
レバレッジ無制限100,000通貨×23.0Lot×1.08555『EUR/USDレート』×150円『USD/JPYレート』÷21億倍=手数料分約24,150円が必要

実際の取引では、為替の値動きを考慮する必要があるため、ロスカットされないように、さらに余裕資金を口座に入れておく必要があります。


円建て口座にて『USD/JPY(契約サイズ10万、少数桁3桁)』を買い、買いスワップが『10.20』のときに月50万円をスワップポイントで稼ぎたい場合に必要な『ロット数』

例3)円建て口座にて『USD/JPY(契約サイズ10万、少数桁3桁)』を買い、買いスワップが『10.20』のときに月50万円をスワップポイントで稼ぎたい場合に必要な『ロット数』

(100,000 × 0.001) × 1Lot × 10.20 = 1,020JPY/日
500,000÷30日(月の日数)=16,667JPY/日
16,667JPY/日÷1,020JPY/日=16.34Lot

USD/JPY16.34Lotを保有し続けた場合、1カ月(30日)で50万円を獲得することができます。

レバレッジ毎に必要な最低資産額

では、16.34Lot保有するために必要な資産はどのくらいになるのかは以下の通りです。

レバレッジ1,000倍100,000通貨×16.34Lot×150円『USD/JPYレート』÷1,000倍=245,100円が必要
レバレッジ2,000倍100,000通貨×16.34Lot×150円『USD/JPYレート』÷2,000倍=122,550円が必要
レバレッジ無制限100,000通貨×16.34Lot×150円『USD/JPYレート』÷21億倍=手数料分約11,438円が必要

実際の取引では、為替の値動きを考慮する必要があるため、ロスカットされないように、さらに余裕資金を口座に入れておく必要があります。

注意点

  • 高スワップ通貨ペア: 高金利通貨と低金利通貨の組み合わせ(例: TRY/JPY等)ではスワップポイントが大きくなる傾向がありますが、金利変動リスクも伴います。
  • スワップフリー口座: スワップフリー口座(スワップポイントが0になっている口座)を提供するブローカーもあります。
  • スワップポイントの変動: 経済状況や金利政策の変化によりスワップポイントは変動します。

スワップポイントをうまく活用することで、長期保有のポジションから利益を得ることができますが、金利差リスクや通貨変動リスクにも注意が必要です。

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